【悲報】四半期決算書を見て、冬の厳しさを感じ取った
四半期制度を導入している企業の多くは
この時期に決算報告書が出てくるはずです。
社会人になったら「会計、英語、プログラム」はやっておきなさい
なんて言うやつもいるが、実際舐めていました。
別にそんなのはできなくてもよいと。
俺には関係ないと。まさに底辺的発想でした。
ただふと機会があって、面白い本をみつけたので
併せて、決算書を少しだけ読んでみたというお話です。
ざっくり分かるファイナンス?経営センスを磨くための財務? (光文社新書)
- 作者: 石野雄一
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2013/12/13
- メディア: Kindle版
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ざっくりわかる、とはなんともいい響きですね。
底辺でもできそうと希望を持たせてくれるタイトルです。
最初はいわゆる財務三表(バランスシート、損益計算書、CF計算書)についてでした。
というかそもそも財務三表とは
- バランスシート:企業の調達資金の内訳と、資金運用の内訳が記載
- 損益計算書(PL):企業の期間内の売上や営業利益などが記載
- CF計算書:企業内にて収入、支出のキャッシュの動きを記載
というわけで、普段イメージしていた決算書は2でしたが、本当は3つもあるんですね・・・。
ただこれ、どうなっていれば、優良企業かという判断はこの三表だけでは難しいです。
なぜなら、上場会社は株主から投資を受けて、会社を成長させないといけないからです。そのためには、株主が期待するよりも、高い利回りで会社を成長させていく必要があります。
特に株主が求める利回りを株主資本コストといいます。
どう計算するかというと、「CAPM」というものを使います。
詳細は省きますが、簡単に言うと株式市場において、市場全体と比べた時にどのくらいの変動が期待されているか、が重要になってきます。それをもとに、国債の利回りを基準として算出することができます。
私の会社のCAPMは8.5%でした。これは株主からは年8.5%の成長を期待されているということで、それを下回ると当然株が売られて株価が下がるわけです。
もう一つ重要なのがROIC(投下資本利益率)です。
これは会社が投下した資本に対して、どれくらいの利益をあげれたのかを表す指標です。
ROIC= (営業利益ーみなし法人税) / 投下資本
なぜ営業利益をつかうかというと、営業利益がその会社の本業で儲けることのできた利益を表しているからです。
私の会社のROICは2%でした。
ここまでで、「ふーん、それでどうしたの?」と思ったあなた
間違いなくファイナンスを勉強したほうが良いです。
前述したとおり、ROICは会社の成長幅です。それが2%。
これが多いか少ないかはともかく、株主からは8.5%の成長を求められています。
ということは、、、このままいくと企業の価値がどんどん下がっていく状態になるということです。
企業価値は以下の計算式で求めることが出来ます。
EVA=投下資本 * (ROIC-WACC)
※WACCは負債コストと株主資本コストの加重平均によって求めますが、今回は負債コスト0だったため、株主資本コストのみで記載
ざっくりいうと、年回りー6%の企業価値下落です。
実際に決算報告により、私の会社は株価が急落しました。
ではもし、あなたが経営者だったときどうすればいいのかというと
それはもうROICを上げるか、WACCを下げるかしかないわけです。
つまり営業利益をもっとあげるか、WACCを下げる(株価が変動しない堅実な会社経営を行う)ということです。
経営者が注目するのは、やはり営業利益をあげること。
そのためには、固定費や販管費を削減しないといけない。
⇒つまり給料が上がらない(←ここ重要)
一応言っておくと、うちの会社は競合と比べて人件費が高いわけではないです。
つまり、稼ぐ力が圧倒的に足りていない。
そのうえ、市場として人材の流動性が非常に高いため、できる人がより良い環境を求めて、移っていくなんてことがざらにあるわけです。
そうすると、会社としては
最低限できる人を雇って、安い給料で使おう
大丈夫、人が不足したら雇えばいいんだよ!
となるわけです。
ただそんな状態で、営業利益が順調に伸びていくわけがない。
会社としては、馬鹿をやとってたくさん働かせるような構造にしているのではないか
なんて疑ってしまいます。
さて、使い捨てられる前にどう転職しようかなと考えています。
ざっくり分かるファイナンス?経営センスを磨くための財務? (光文社新書)
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